遺言書の書き方シリーズ | エンディングノートの選び方編

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皆さんこんにちわ。

行政書士、ケアマネジャ-の坂本です。

エンディングノートの選び方編

エンディングノートにどんな項目を書けばよいのか、見えてきたところで「そろそろ書いてみようかな」と気持ちが動いてきた方のために、

今回は「エンディングノートの選び方」というテ−マでお話をしたいと思います。最後に大きなオチが待っていますのでお楽しみに。

エンディングノートを選ぶ基準

本屋さんに行けば、何十種類ものエンディングノートが並び一体どれを選べばいいのか迷ってしまう方も少なくないのではないでしょうか。

出版元も証券会社や生命保険会社に文房具メ−カ−、弁護士、税理士、行政書士といった士業が監修エンディングノートビジネスに参入しているのではないかと思います。最も売れたノ−トえ60万部売れたとか。10万部売れればベストセラ−と言われる出版業界の中で一冊のエンディングノートがすごい数字だと思います。

ここからは今までの投稿踏まえエンディングノートを選ぶ際のポイントはどこか?何を基準に選べばいいのか。皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

エンディングノートを書く上で大事な4つのポイント

①気軽に

法的拘束力のないエンディングノートを重苦しく描く必要はありません。とにかく気軽に書くことが大事だと考えます。そのためにはまず「薄い」こと。書店でご覧になったことがある方はは分かると思いますが、まるで美術館に売っている図録か画集のようなノ−トを見かけることがありますが、分厚いだけで書く気になれません。(笑)とにかく「薄い」ものを選んで下さい。

②どこでも

法的拘束力のないエンディングノートを重苦しく描く必要はありません。とにかく気軽に書くことが大事だと考えます。そのためにはまず「薄い」こと。書店でご覧になったことがある方はは分かると思いますが、まるで美術館に売っている図録か画集のようなエンディングノートを見かけることがありますが、分厚いだけで書く気になれません。(笑)とにかく「薄い」ものを選んで下さい。

③何度も

ココは特に重要なポイントだと思ってます。延命治療をどうするか、認知症になったらどんなケアを受けたいか。今日「治療を受けたくない。認知症になったら介護施設に入りたい」と思っていても、明日どんな気持ちの変化があるか分かりません。

実際私が担当していた患者Aさんでこのようなケ−スがありました。Aさんは命に関わるある手術を受けることになり、Aさんとしては「もう十分。ここまで生きることができた」と家族にも最後の言葉を残していたそうです。そして手術当日、麻酔を受け手術台に運ばれたAさん(聴覚の意識は何となく残っていたそうです)は医療関係者のこんな会話のやりとりを聞いたそうです。「あっっ!」「え?どうしたんですか?」「いや‥」。おそらく医師看護師のやりとりだと思われますが、Aさんは手術台の上で「え?あっって何?何が起こったん?教えて!」と思い、その瞬間に「生きてやる!」と気持ちが180度変わったそうです。結果Aさんは無事手術が成功し今も元気に過ごされています。

(あっっ、が何だったのか、聞けずじまいだそうです)極端なケ−スを紹介しましたが、人の気持ちはいつ変わるか分からないのです。ましてや実際に目の前で大切な家族の命に万一のことがあったら、昨日までの気持ちが大きく変わってしまうことは十分に考えられます。

ですので何度も書き換えることができるように、市販のノートタイプではなく「バインダ−式」を選んでほしいのです。バインダ−式であれば、気持ちが変わった時に古いペ−ジを書き直したり消すことなく、すぐに新しいペ−ジに変えることができます。

バインダ−式のエンディングノートはおそらく書店で見かけたことはなく、販売されてないと思いますので、百均で大丈夫です。百均で持ち運びしやすいサイズのバインダー+用紙、で出来上がりです。書く内容はこれまでにお示しした通り。

そう、エンディングノートはわざわざ市販品を買わなくとも十分自分好みのノートを作ることができるんです。

④とにかく面倒くさくない

ここも面倒くさがりの僕にとって重要なポイントでした。実際に私が市販のエンディングノートで書いてみた時に、まず感じたことは「面倒くさい!」です。笑

通帳や公共料金、連絡先などとにかく「書き写す」ことがとても大変でした。そこで思いついたのが「ポケットファイル」です。これならあらゆるものをコピーして入れれば終了。ノート最大の欠点?である手間暇を一気に解消することができました。さらに写真などちょっとしたものを入れることができるので重宝すると思います。

ですが「ポケットファイル付きのエンディングノート」なんて数少ないと思いますので、これも百均で買っちゃいましょう。先程の百均ノ−トに付ければ更に自分好みのノ−トの出来上がりです。

ここで皆さんも気づかれたと思います。

「ノートの選び方」となってはいますが、書店で選ぶ必要はありません。自分で作ってみて下さい。お気に入りの文房具店で、百均で、自分の好きなノート、バインダーやポケットファイル、更に便利なものを付け足してとにかく描きやすい1冊を作ってもらいたいと思います。

法的拘束力のないエンディングノートにとって大事なことは、とにかく「一番新しい今の気持ちが伝わること」です。

重々しい何十ページもあるノート、きっと最後まで書きません。笑

「一番新しい気持ちを伝えることができる」そんなエンディングノートが一番素敵だと思います。

一旦エンディングノートの選び方はここで終わりまして。

そう、最後の「オチ」でしたね。

エンディングノートに関わる数字で「5%」という数字があるのですが、一体何の数字かご存知でしょうか?

これは「最期までエンディングノートを書ききった方の割合」です。

どうですか、皆さん?そう、エンディングノートは買って安心!100人エンディングノートを買われても、ちゃんと書ききる方は5人!まさかの「書かない」んですね。

なぜ書かないか?そこまでのデータはありませんでしたが、まず一つ確実に考えられるのは先に述べたように「書く」という行為が「面倒くさい」ことではないかと思います。

だからこそ遺言書の財産目録もパソコンに代わり、政治家が「押印廃止」を叫ぶ時代になっているのではないでしょうか。

買っても「書かない」のであれば、やるべきことは一つしかありません。

今までの投稿でも再三訴えてきました「話し合う」ことです。

だって書かないんですから。笑

今自分の気持ちがどうなのか、話し合いに勝るエンディングノートはないのかもしれませんね。